「ナゾドキシアター アシタを忘れないで」考察・感想(ネタバレ⚠️)
有岡くん初の主演舞台
「ナゾドキシアター アシタを忘れないで」
本当にお疲れさまでした💐
観たかったけれど叶わなかった方や、どんなお話だったのか気になる方に向けて、そして自分自身の気持ちの整理のため、ネタバレを含めた感想と考察を残したいと思います。
ネタバレを見たくない方はご遠慮ください!⚠️
まず、簡単にあらすじを説明させていただきます。
有岡くん演じる曇竹アシタくんは、ムービーと猫が大好きな男の子。
アシタくんは日々の出来事を日記に残しているのですが、ある二年間の日記だけが見当たらず、その二年間にしたはずであろうことも思い出すことができず、心に穴が空いたような気持ちを抱き始めます。
そして、ある日偶然「ヒント」と書かれたものを見つけたアシタくんは、SNSにその写真を投稿し、そこからSNSのフォロワー(観客)と謎解きを始めていきます。
謎を順調に解き進めていくと、アシタくんは二年間の記憶を消してしまっていたことに気がつき、見つけた日記には、その間の出来事が綴られていました。
アシタくんはその二年間でとても大切な恋人と出会い、幸せな毎日を過ごしていました。
ですが、余命宣告を受けた恋人の「前を向いてほしい」という思いから、二人で記憶を消す選択をしました。
けれど、「本当は忘れたくない」というアシタくんのワガママで、恋人と二人で、いつか奇跡が起きたら思い出せるようにと、恋人の存在にたどり着くヒントをあちこちに散りばめたのです。
そのため、その二年間の出来事、以前の恋人のこと、記憶を消したことさえも覚えていないのでした。
そして、その「以前の恋人」が、なんと、
わたしたち観客なのです。(震え声)
謎を解き進めていくと、記憶を消すサービス「メモリーホワイトニング」の診療録を見ることができるのですが、そこには「患者名:曇竹アシタ」とされ、「○○○○(観客一人一人の個人名)と恋人同士だった期間の一切の記憶消去」と記されています。
また、その二年間の日記の鍵は元恋人(観客一人一人)の誕生日が番号になっています。
アシタくんはその後、記憶を戻します。
ときどき辛くなって、一人でわんわん泣いているそうですが、その記憶を胸に前を向いて生きていくことを決めたのでした。
「ありがとう。俺、前を向いて生きるよ。」
という力強い一言が、アシタくんの最後のセリフでした。
…というような、なんとも切なくて苦しくて、だけど優しくて、すごく暖かい物語でした。
ここからはわたしなりの解釈と感想なので、もしかしたら「違うだろ!」と思われてしまうかもしれませんが、ご了承ください。
最初にこの物語の結末を知ったとき、「嘘でしょ…」と信じられなくて、今まで感じたことのないような、言葉にもできないような気持ちになりました。(語彙力がないだけでは?)
有岡くんがこの舞台について話すとき、必ずと言っていいほど「没入感」という単語を出していました。
わたしは「一緒に謎解きできるのか🎶」なんて浅はかな考えをしていましたが、有岡くんの言っていた「没入感」は想像を遥かに超えてくるものでした。
有岡くんは誰もが認める「リア恋アイドル」です。
自粛期間中の「#NEGUShare」最終日の「今まで付き合ってくれてありがとう」で、Twitter上に有岡くんの元カノを大量発生させるという事態を巻き起こした男です。
そんな有岡くんが、まさか観客一人一人を「元恋人」として物語に組み入れてくれるとは誰が想像したものか………
わたしたちは記憶を消してしまったがために覚えていませんが、過去に「アシタくんと付き合っていた」という事実があるのです。
謎が解けたあと、謎解きを手伝っていたわたしたちのSNSアカウントは見当たらなくなってしまいます。
もう命はこの世界になくて、でも奇跡的にあの日だけ、SNS上でアシタくんと再会して、謎解きのお手伝いをすることができたのか。
それとも本当はまだ生きていたのか。
どっちであろうと、アシタくんは、元恋人であるわたしたちとのかけがえのない記憶をずっと大事にしてくれるのだと思います。
この舞台を通して、改めて「有岡担って世界一幸せだな!!!」と感じました。
正直な話、これまで「リア恋の対象」として有岡くんを見てしまう自分に、どこか嫌悪感を感じていました。
好きな気持ちが溢れて苦しくなってしまうこともあるし、有岡くんの「人としての幸せ」を心から願えない自分がどうしようもなく嫌になることもよくあります。
だけど有岡くんは、そんなわたしの価値観も認めてくれているような気がしました。
この舞台に、「有岡くんを好きでいるファン」への愛を、収まり切らないくらいに詰め込んでくれたのだと思います。
「アシタを忘れないで」というタイトルも、「僕はあなたをずっと忘れないから、あなたも僕の存在、そしてこの舞台をずっと忘れないでね」というメッセージが込められていたように受け取りました。
何より一番に願っていた「全公演無事に完走」という夢は叶わなくて本当に悔しいですが、こんなに素晴らしい舞台を企画・プロデュースし、座長をやり遂げてくれた有岡くんに心から感謝します。
素敵な贈り物をありがとう。
2021.8.15